【徹底比較】インパクトレンチの選び方　おすすめ機種をわかりやすく解説

インパクトレンチとは

レンチは、六角のボルト・ナットを回して締付ける工具です。インパクトレンチは内蔵されているインパクトハンマーの打撃力を利用し、大きなトルクで六角ボルトやナットの脱着・締め付け作業をします。インパクトレンチを使用することで打撃を加えながらボルトやナットを締め付け大きなトルクを必要とするネジの締め付けや作業量が多い場合に作業者の負担を軽減します。建築現場で建造物のボルト締め緩めや、自動車のタイヤ交換などに用いられます。

インパクトレンチとインパクトドライバーの違い

インパクトドライバーとインパクトレンチは似ていますが使用する用途が違います。インパクトドライバーは先端にビットを取りつけ、打撃力（インパクト）でねじ締めや穴あけを行います。インパクトレンチはソケットを取り付け、ボルトやナットを回して締め付けや緩め作業を行います。インパクトレンチはインパクトドライバーよりトルク（回転）数が高く、ボルトやナットの締め付けに対応できます。

point！

先端に取り付ける工具も異なり、インパクトドライバーはビットで差し込み部分は六角穴、インパクトレンチはソケットで差し込み口は四角の凸となっています。

	インパクトドライバー	インパクトレンチ
使用用途	ネジ締め穴あけ ※小さなボルトやビス等	ボルトやナットの締め・緩め ※大きなネジなど
差し込み口	六角軸6.35mm	四角の凸（角ドライブ）
先端工具	ドライバービット・ドリルビットドリルチャックソケット・アダプター	ソケット

インパクトレンチ・インパクトドライバー兼用

インパクトレンチ・インパクトドライバーは差し込み口が異なる為兼用するには難しいところがあります。

ボッシュでは”6.35mm六角軸ドライバービット”と”12.7角ドライブピンタイプソケット”が使用できるコードレスインパクトドライバーがあります！

インパクトレンチ　タイヤ交換

手動のレンチでもタイヤ交換はできますが、かなりの重労働です。インパクトレンチを使えば、楽にスピーディーに行えます。自動車のタイヤホイールナットの規定トルクは軽自動車の場合80～100Nm、普通車の場合100～120Nmとなっています。車種や車両重量、走行距離によっても変化します。タイヤの本締め作業をインパクトレンチで行ってしまいますと締めすぎやトルク不足になる恐れがございますので、トルクレンチで規定のトルクに締め付けを行ってください。

インパクトレンチの選び方

インパクトレンチの選び方は、「動力源(充電式・コード式・エアー)」、「トルク（締付け）」、「角ドライブサイズ」の3つから選ぶことが多いです。

動力源(充電式・コード式・エアー)

インパクトレンチは、基本的に充電式（コードレス式）とコード式（AC電源式）の二つに分けられています。エアー式もあります！

充電式インパクトレンチはバッテリーを使用するので場所を選ばず、取り回しがしやすいのが特徴です。重量は重めのものが多いですが、機動性の良さから主流になってきています。

コード式は締め付け本数が多いときに、バッテリー切れ等を気にせずに長時間作業ができます。バッテリーが無い分軽量のものが多く、充電式と比較しても安価なものが多いです。

トルク

トルクはボルトやナットを締めたり緩めたりする際に回す力の事です。トルクで締付ける能力がどれくらいまで出来るのかを表示しています。作業に対し、トルクが高すぎてしまうとボルト破損につながりかねません。一方でトルクが低いとモーターに負荷がかかってしまい、破損の原因に繋がります。使用する内容によって選ぶのが重要です。

ソケット取付角ドライブのサイズ

インパクトレンチには角ドライブが使用されています。ソケットの差し込み角の大きさはこの4角の二面幅の大きさになります。規格はメーカーごとに統一されており、6.35Sq、9.5Sq、12.7Sq、19.0Sq、25.4Sqの5種類があります。差し込み角の単位はスクエアで表示されます。「差し込み角＝スクエア＝sq＝角ドライブ＝dr」全て同じ意味です。差し込み角が大きいほどインパクトレンチも大きくなり、耐久性も高くなります。差し込み角が違うとソケットが合わないので注意が必要です。変換アダプタと組み合わせたりすることで使用することも出来ます。

インパクトレンチ　エアー

エアコンプレッサーで圧縮した空気を動力源として、ボルトやナットを締めたり・緩めたりする空圧工具です。同等能力の電動工具と比較して小型でパワーがあるのが魅力です。形状はピストル型やストレート型、コーナーアングル型などがあります。自動車のタイヤホイール・コンクリート型枠・兼特現場・金型の着脱でのボルトナット着脱に使用します。※ソケット取付。