今回紹介するのは、ハンマードリルに使うビット(キリ)の選び方です。
ハンマードリルのビットに求められる性能は、材料を効率良く砕きつつ、打撃力によって刃先が割れない性能です。
この記事ではハンマードリルに最適なビットの選び方をわかりやすく解説いたします。
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ハンマードリルビットの選び方
結論を先に書いておくと、
1.ドリルに合わせて用途、サイズを選ぶ
2.シャンクの形状が工具の取付部分と一致しているか確認
3.穴の大きさ、深さはどのくらい必要か
この3つが重要となります。
ビットの形状
ビットは穴を開ける材料別に形状が異なっています。
・コンクリート・ブロック用
・金属用
・木材用
コンクリート・ブロックには「回転+打撃」、金属や木材には「回転」の力を使用します。
それぞれ材料に合わせたビットでなければ、工具の力を発揮することができず、ビットを無駄に消耗してしまう可能性があるので注意が必要です。
通常のドリルビットより、大口径の穴をあけたい場合は、コアドリル、オールソーなどを使用すると便利です。
コアドリル、オールソーを使用する場合は、「回転」のみのモードをお使いください。
ハンマードリルにはこれとは別に、タイルを剥離する際やコンクリートのハツリ作業に使う「ブルポイント」「スケーリングチゼル」などがあります。
このビットの他にも、土の付き固め作業に使う「ランマ」や、穴掘りで活用できる「スコップ」など、様々なビットがございます。
ビットの規格
ビットを取り付ける部分のことをシャンクと呼びます。
このシャンクには
「SDSプラス」
「SDSMAX」
「六角軸」
この3つがあります。
基本的にこの3つには互換性はなく、ビットの取付部とハンマードリルのシャンク規格が同じ物でなければ、十全な性能を発揮することができません。
理由はハンマードリルの打撃が強く、この衝撃に耐えられるアダプタを作ることが困難であるためです。
なのでビットを購入する際には、お手持ちの電動工具の取付部がどの規格になっているのかご注意ください。
SDSプラス・SDSMAX
SDSプラス軸は小型から大型まで幅広く使われており、工具の力を失わずに作業できるため、多くの製品に採用されています。
SDSMAX軸は中型から大型のタイプに使われています。頑丈でこちらもSDSプラス軸と同じような構造になっており、シャンクの軸の太さはSDSプラスが直径10mm、SDSMAXは直径18mmとなります。
SDSと呼ばれる軸はドイツのメーカーであるボッシュが開発した規格であり、特長として取り外しが容易である点です。
工具にビットを差し込み、噛み合った所で深く押し込めば取付可能です。
外す時は先端のチャック部分を引きながら抜き取るだけになります。詳しくはこちらの動画で解説しているので、ご参考ください。
SDSプラスビットの付け方【ウエダ金物】
SDSプラスビットの付け方 |
六角軸
六角軸は中型から大型のタイプに使われており、3種類の中では最も古くから使用されている規格です。
SDSと違い同じ軸でもシャンクのサイズが違っています。六角軸のサイズは対辺の長さ(H)で規定されており、ハンマードリルに対応するサイズは、対辺の小さい順から13mm、17mm、21mm、28.5mm、29mm、30mmがあります。
基本的に軽量ハンマー・ロータリーハンマードリルはSDSプラス、5kg以上の大型ハンマードリルはSDSMAXシャンクが一般的です。
ハンマーチャック
電動工具メーカーのBOSCHが、世界で初めてSDS+ハンマードリルにストレートシャンク用の振動ドリル用ビットを装着して、使用できるようになったチャックです。回転+打撃で使用するタイプと回転だけで使用するタイプがありますので、使用用途に合わせてお使いください。ハンマーチャックはSDS+のハンマードリルのみでお使いいただけます。
取り付け方式
ハンマーチャックには2種類の形があり「キー付きドリルチャック」と「キーレスドリルチャック」があります。
「キー付きドリルチャック」
●「キー付きドリルチャック」はドリルチャックの3ヶ所の穴のうち、一ヵ所の穴にチャックキーを差し込み、左へ回すとドリルチャックの先端のツメが開きます。ドリルを差し込み3ヶ所を均等に締め付けます。
「キーレスドリルチャック」
「キーレスドリルチャック」はドリルをキーレスチャックに挿入後、リングをしっかり握り、スリーブを回してチャックのツメを閉じてドリルを締め付けます。ドリルがしっかりと奥に当たるまで差し込めば問題ありません。
※注意※
先端外径の大きなホールソーなどを使用されると、過負荷により先端工具の軸がツメに噛み込んで外れないトラブルが起こることがあります。
ポイント
① コンクリート、木材、金属、どの材料に穴をあけるか確認
② あけたい穴のサイズ、深さに合わせて刃径、有効長を選ぶ
③ シャンクに互換性が無い為、取り付けるシャンクを確認
この3つを意識すれば自分にあったビットが手に入ること間違いなしです!
オススメブランド
ボッシュ
ボッシュはドイツを拠点とするメーカーで、1886年に創立され、日本では1911年から事業を開始している老舗メーカー。
ボッシュはハンマードリル専用のSDSシャンクを最初に発明した会社です。
SDSシャンクに力を入れており、コンクリートに強く長寿命な点があります。
ミヤナガ
株式会社ミヤナガは兵庫県三木市に本社をおくメーカーで、1916年に創業された日本の老舗メーカーです。
ミヤナガが出しているデルタゴンビットSDSは真円に近い穴あけを実現することができます。
摩耗が少なく、穿孔による衝撃が少ないので疲れにくい商品になっています。
ハンマードリルのビット以外の物も多く取り扱っており、先端工具に特化したメーカーです。
マキタ
電動工具ならばお馴染みのメーカー。1915年に愛知県で創立され、日本だけでなく海外でも活躍するメーカーです。
マキタが出す超硬ドリルはマキタの製品との相性が良く、工具とビット合わせての使用がオススメです。
HIKOKI
1948年に日立工機株式会社として創立され、いまはHIKOKIと改名しています。
HIKOKIが販売しているドリルも自社の工具との相性が良く、合わせての使用がおススメです。
オススメ商品
ユニカ TB-21TT チップトップビットセット(10本組)
終わりに
最後までご覧いただきありがとうございます!
ハンマードリルのビットの選び方について解説させていただきました。
今回のポイントはこの3つ!
① コンクリート、木材、金属、どの材料に穴をあけるか確認
② あけたい穴のサイズ、深さに合わせて刃径、有効長を選ぶ
③ シャンクに互換性が無い為、取り付けるシャンクを確認
ビット一つで、穴をあけるだけでなく様々な用途で使えるハンマードリル。
もしよければ、お持ちでない方もこの機会に是非、ご購入を検討されてみてはいかがでしょうか!
その際にウエダ金物をご利用していただければ、感無量でございます。(#^.^#)
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この記事を書いた人 ウエダカナモノ